『児雷也豪傑譚話』

2005/11/23-11:30開演 新橋演舞場

もういつの話だって感じですが、覚書ってことで。
「楽しい」「宙乗りがある」などなど、評判だけ(ネタばれキライにつき、あくまでも、だけ)聞いて楽しみに楽しみに待っていた後半の公演。楽しかったー!十二夜とはまったく違うアプローチで、こんな歌舞伎もあるんだな、と思いました。野田歌舞伎を観れてないのが残念で仕方ありませんが、最近の新しい試みは色々で、「歌舞伎は敷居が高い」という印象を打ち破ってくれるので、普通の演劇好きにも楽しめる歌舞伎が嬉しいです。来年は三谷歌舞伎もありますし・・・あとはクドカン歌舞伎もあり得るんじゃないかなあと思ってます。




児雷也のことは実は知りませんでした・・・電車で筋書読んでてびっくりしてたんですが、家に帰って筋書を見た母は知っていた。そんな有名なヒーローなのに、なぜか蝦蟇(ガマ:蛙のこと)。相方は蛞蝓(ナメクジ)、敵は大蛇(オロチ)、おお、これが「三すくみ」なんだ!と薄学な私。「蛇ににらまれた蛙」を舞台で、しかも着ぐるみ(というんだろうか)で観れるとは思わなかった~。あの着ぐるみさんたち、中に入っている方が、相当大変なのでは?!大蛇はまさに蛇腹のながーい着ぐるみを自在に動かし、蝦蟇を踏みつけたり、蛞蝓から逃れたり、蛞蝓はあの尻尾をエビのようにぴーんとエビゾリさせて決めポーズ、再興!蝦蟇は蛙の姿勢で勢いよくびよーんと蛙跳び!しかも空中で足もびよーんと伸びて、もう飛び跳ねるたびに客席からどよめきが♪
今回の席は上手側とはいえ、かなり前方だったため役者さんの表情や小さな仕草まで見えたり、この着ぐるみも間近で見れたり、かなりよかったです。やっぱり歌舞伎は(は、じゃないな、歌舞伎も、他の何でも!)あれくらいの位置で観たい・・・。

宙乗りは、なんであの流れで宙乗りになるのかはよくわからなかったんですが、しかも鷹(だったかな、鷲?)はなぜ出てきたのかも良く分からないけど、でも楽しかったのでいいです(笑)この時、菊五郎さんの案で、宙乗りの菊之助さんを映したスクリーン幕前にどーんと出てきて、宙乗りを上に見上げるのと正面から表情や仕草を見るのと両方楽しめました。あの時だけは2階、3階席に座ってお迎えしたかったです(笑)

お楽しみの場面は児雷也が泥棒を働く場面!菊五郎さんのお虎、松也さんのお辰母娘が飛ばす飛ばす!出てきた瞬間に十二夜の安藤英竹ばりのきらびやかさにびっくりしました!!あの勇美之助が・・・あの大蛇丸に出し抜かれてた若者(役名失念)が、こんな化け方をするとは(爆)
全身ぎらっぎらのブランド志向おばさま、菊五郎さんのすごさももちろんですが、その娘役でコギャル風の松也さんの美しさにびっくり!大きくはだけた胸元のハートに矢が刺さったタトゥーも美しく、髪の毛をいじる仕草はほんとに「いるいる!」と言いたくなるような小娘っぷり☆(褒めてます)
このシーン、横ではこの母娘のだんな様と児雷也が化けた巫女との間でストーリーが進行してるんですが、私の席が上手側だったことも手伝ってか、ストーリーよりも色々やらかしてる母娘に集中してしまった(汗)ヨガボールとか取り出して客席まで飛び出すんじゃないかくらいのジャンプをかまされたり、ほんと見てて飽きなかった♪
多少、旬を過ぎたギャグもありましたが、昨今のお笑いネタをふんだんに取り入れて、「軽くヤバイ」まで出てきたときは大爆笑でした~。

とネタコーナーの印象が強かったのですが、もう一つ圧巻だったのはやっぱり大詰め。
火の粉が舞う火山口での最後の戦い!火の粉を現す大人数での舞踊はひらひらの布や棒を使って色々な表現、バックでは紗の幕の後で勇壮な大太鼓小太鼓の生演奏!臨場感もばっちりで見ごたえありました。
しかし最後の始末はいやにあっさりしてましたね(笑)大蛇丸から大蛇が抜け落ちたら、残った大蛇丸は普通の人だったと。しかしそもそもなんで大蛇が大蛇丸に乗り移ったのかよくわかりませんが・・・そして大蛇は大蛇丸から分離したけど、蝦蟇と蛞蝓は二人に残ったままなの?

あと、間に挟まってる歌舞伎らしいなあと思ったのが、あやめの場面。歌舞伎の話っていつも「偶然出会ったら生き別れの兄弟」とか多いんですが、まさにそれで。でもあのあやめの必死さがいじらしかったなあ。冒頭で姫が出てきたけど何の伏線かと思ってたら、そうだったのか、という感じ。

ほんとに、色んな要素が満載で、楽しい歌舞伎でした~。音楽も、洋物取り入れてたりして~。初歌舞伎の同行者も楽しんでくれたようで、よかったです。
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by yopiko0412 | 2005-12-08 12:56 | 歌舞伎  

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