龍馬伝第十八話「海軍を作ろう!」

龍馬伝第十八話『海軍を作ろう!』

先週の怪物容堂公がついに動き出し、のと同時に、龍馬の方もどんどん進んでいく、陰と陽、表と裏、の対比がくっきりしてきて、ますますダイナミックな展開です。相変わらず対比とか、伏線とか、脚本の構成が巧い巧い。

龍馬の「海軍作り」と武市の「攘夷」と容堂公の「武市落とし」が入れ替わり立ち替わり展開するストーリー。でもそれが実は全部つながってるという。




龍馬の方は神戸の海軍操練所の元になる勝塾のために、人集めの過程で一緒に脱藩した惣之丞と再会。偶然の再会が多すぎるのは、ドラマだから仕方ないけど、このとき龍馬たちが奢ってあげてたのはあれは「かつおのたたき」ですね~。奇しくも、溝渕さんと同じものを御馳走してるのが面白い。土佐の人はかつおに弱い、と(笑)
今回、溝渕さん伏線が二つ。もう一つはもちろん「いかーん!いかーん!いかーん!いかーん!」です!予告で見たときから爆笑してたけど、その流れがまた、お徳と長次郎のいちゃいちゃしてるのが気になって・・・ていうのが面白すぎる。溝渕さんの使い方は、遊ばない龍馬に対しての「いかーん!」だったけど、龍馬の使い方は、真逆(笑)

操練所での訓練風景がこれ見よがしじゃなくて、会話の間だったり、自己紹介の場だったり、ていう場面にうまく取り込まれていたのも、いいですね、こういう演出心憎い。
後半、勝先生が龍馬に操練所のいいところ、を述べていたシーンは素晴らしかった。勤皇党から渋々やってきた土佐藩士3人の表情の変化が、まさに勝先生が言っている「若者の柔軟なところ」を端的に表わしていて、まあ彼らの行く末は明るくはないのはわかっていても、それでも希望に満ちあふれた若者の表情が清々しい。

一方の武市VS容堂公の描き方がすごかった。
容堂公にお目見えできる、と高揚した武市、勤皇党の面々。いよいよの謁見では裃の震えから武市の震えるほどの嬉しさと緊張を表現していて、すごい。でも、初めは天国、後地獄の1回目の謁見。容堂公はやはり龍馬のことを見抜いてたのは当然として、あの場で龍馬の脱藩を許さず、この武市の前で脱藩を許すとは・・・武市への強烈な先制パンチ。そして勝の操練所に勤皇党からも3人人材を出せ、と。自分の考えと武市の考えは違う、ということをこれだけで武市に突き付けた。
足もともおぼつかないほどの、白目をむくほどの衝撃を受けた武市、それでもまだ「大殿さまへの忠誠」を保たなければ、彼がこれまで唱えてきた事が瓦解する。しかし、その裏では、容堂公は収二郎に手を伸ばし、甘い言葉をささやく。武市の大殿さま信奉が、武市自身を裏切ることになる、なんて皮肉。
2回目の謁見に向かう武市の表情は、1回目とは全く違う。そしてその謁見内容はまた武市を追い詰める。山内家は徳川家から土佐を賜った、それをないがしろにすることなどできない、自分は土佐へ帰る、という容堂公に必死に食い下がるけれど、もう武市の天下は終わってしまった。またもや気力を失いながら帰着した武市を迎える者は、いない。
操練所に送ってしまった人材。知らずの内に大殿さまの手が伸びた収二郎。その他のものも、いない。最後に呼んだのは・・・以蔵。
武市から一人一人、人間を取り上げる容堂公の作戦が鮮やか!容堂公への信奉から命令に逆らえない武市は操練所に人を出し。武市の容堂公信奉が浸透した収二郎は容堂公の手回しで武市から容堂公に乗り換え。全ての根は、武市の容堂公信奉にあった・・・。

そして、武市が最後に名前を呼んだ、以蔵。
勝への恐れから、勝の暗殺を命じたけれど、以蔵が勝を斬りにいくと、龍馬がいて、すっかり毒気が抜ける。というか、龍馬と勝のペースに巻き込まれまくりの以蔵は、本来の正直で素直で純粋な以蔵。
勝先生の「地球儀講義による懐柔策」が龍馬、武市を経て3度目の正直で以蔵には通じた!このシーン面白かったなあ、龍馬の驚きっぷりとか、素直な以蔵に喜ぶ勝先生とか。でも先生、そりゃ以蔵以外には通じないと思いますよ、ほんとに(笑)
勝先生は以蔵が自分を斬りに来た、てすぐ悟った。もちろん龍馬もだけど、龍馬は以蔵をかばって。でも勝先生は、誰が斬りに来ても気にしない。自分が志士から狙われるようなことをしてる、てことをわかってて、覚悟がある。それでもやらなければいけない、という想いがあるから。
そして酒屋で酒を飲みながら、操練所の生徒たちの想いが、勝や自分の想いと違う、と訴える龍馬とそれに答えた勝の語り、そこに重なる操練所の生徒たちの描写が、すごく感動的!前2週でもあった、咸臨丸について語る勝先生と咸臨丸に喜ぶ龍馬の描写と同じ系統のシーンで、未来への明るさが、光が、溢れている。それが、場面としてももちろん青空の元での操練所、外との壁のない学問所の描写と重なっていて、視覚的にも訴える。
操練所のシーンで面白いのは、やっぱり方言。武田さんも、龍馬伝は方言にこだわっていて、だから勝先生も江戸弁でやらせてもらった、と言っていたけれど、このシーンは本当に方言入り乱れ、人種のるつぼなんですよね。プチ世界の縮図、日本の縮図、が描かれていて、面白い。

それにしても、容堂公の描いた武市落としのシナリオはものすごい。あんなに苦節何年でやっと昇りつめた地位から、たった2回の会見で叩き落とされる武市が哀れで。

収二郎たちに各藩との調整を命じ、以蔵だけ取り残され、自分は何をしたら、と問う以蔵と武市のシーン、以蔵は中にいるから、上半身が見えない。手の動き、だけ。相変わらずちゃんと以蔵を見ない武市越しに、肝心の表情を敢えて明確に見せない演出すごい・・・。

もうひとつ、すごいなあ、と思ったのは、紀行。ここで勝塾の紹介と一緒に緒方洪庵の適塾を並べるとは!これはもう洪庵先生を演じた武田さんへのオマージュにも取れるのです。JINも大好きな作品。龍馬伝も大好きな作品。どっちがどうとかそういう見方ではなく、いいところを見ればどちらももっと大好きになるのでは、と思いました。

そして、来週はついに今回約束しちゃった5月10日の攘夷決行。その話を5月9日に放送と。すごいな、NHKさんも福田さんも。
予告見て、また来週が待ち遠しくなりました!この調子じゃ今年1年あっという間に過ぎてる気がします(笑)
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by yopiko0412 | 2010-05-03 01:04 | 龍馬伝  

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