『リンダリンダ』(DVD鑑賞)

新感線以外のお芝居のDVDは初めて買いました。でも鴻上さんですからね、舞台自体も、観ようかどうしようか悩んで観なかった・・・のを後悔してDVDを買いました。

音楽劇、という銘打ちなので、ミュージカルとは違いますね、お芝居の合間合間にブルーハーツの楽曲を出演者が歌い踊るスタイル。お話自体がバンドの話(?)だから自然でした。

ストーリーの筋は突飛というかなんというか・・・4人のバンドの内、ボーカルが引き抜かれ、ドラムがプロになるのを諦めて故郷に帰り、残されたメンバー二人とマネージャーは、昔メンバーで話した思い出に縋って、「堤防を爆破したらまた元に戻れる」という思い込みで堤防爆破のために行動し始める・・・。うん、突飛だ。いい年した人たちなのに(汗)

まあ、話の筋が突飛なのを気にせず、込められた感情とかメッセージとかだけ読み取ると色々詰め込まれてます。登場人物たちも、それぞれ抱えてる想いがあって。




リーダーのヒロシ(山本耕史さん)は夢を見続けたい、現実に向き合いたくない、ていう想いが強い、だからバンドにこだわるし、「本物のロックバンドになるんだ」という言葉を頼りに自分たちの存在意義を形にしたい。それが、「堤防爆破」。そこに、自分の想いだけじゃなく、荒川さんの想い、周りのみんなの想いがどんどんかぶさってきて、自分でも収拾つかなくなっちゃったんじゃないかなあ。少なくとも、ムツゴロウには多分興味ないですよね(笑)

もう一人のメンバー、マサオ(松岡充さん)は、バンドは続けたい、続けるには新しい仲間を入れないと、ていうところは現実主義。でもヒロシとの友情と、マネージャーのミキちゃんへの想いが強いから、結局ヒロシと一緒に突っ走っちゃう。最後の、「かっこいいところ見せて絶対俺に惚れさせてやる」は彼が一つ大きくなったってことかなあ。

あと好きだったのは警官で、バンド大好き、大場さん(北村有起哉さん)。これは北村さんだからなのか、なんなのか、とにかくキャラの濃い、そしてとてもわかりやすい人でした♪彼は、純粋にロックバンドをやりたくてやれなかった、やっとバンドメンバーの中に入れて、楽しくてしょうがない。でも周りのメンバーはどうも自分を阻害して何かやってる・・・疑心暗鬼になりながらも、それでもみんなでバンドをやってるのが楽しい、というただ一点を一番大事にしてた人。彼の存在がこのお芝居の中でも重要だったんですね~。最後のまとめ方は、鴻上さんのアイロニーでしょうか?内容自体も微妙に風刺というかそういう要素があるので。(この部分には敢えて触れません、お芝居の感想とは筋が違うから。)


ブルーハーツの楽曲自体は、もちろん有名なのは知ってるけど、知らない曲もちらほら。でも上手い具合にマッチする歌詞の曲を選出してて、歌詞カード見ながら観て(聞いて)も楽しいです。あとはお芝居全体のバランスとして笑える部分もあり、真面目な部分もあり、戦闘(?)シーンとか、歌いながらで大変だろうな~!という中で切れの有る殺陣の動きがかっこよかった!

不純な見方で見ると、ヒロシ役の山本耕史さんに目が行ってしまうんですけど(笑)やっぱり色々やってくれるし、つい目で追わなくても追ってしまうというか、舞台で「キラキラ」してる気がするんです。それは、かっこいい殺陣がかっこいい、鯉のぼりやっちゃうのが普通じゃない、ていうのとは別の部分で。たとえば、ただ舞台で佇む、て結構難しいと思うんですが、それが自然で、でもちゃんと表情から、ヒロシがどんな気持ちなのかが伝わってくる。7年付き合った彼女との別れ話、横顔で肩を震わせて、振り返った瞬間にぽろっと一粒の涙を流せる。これってかっこいいことをかっこよく魅せるのよりはるかに難しいし、地味。でもものすごく心に残るんです。そういうシーンこそが。だから、「キラキラ」してる。
それでも、なんだかんだ言って、かっこいいシーンはかっこいいんですけどね(笑)


このDVD、副音声に鴻上さんと主演二人の会話が入ってます。まだ聞いてないけど、それも楽しみです♪
thirdstage リンダリンダ
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by yopiko0412 | 2005-03-01 17:16 | 演劇  

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