『7SEEDS』

久々に、マンガをすごいペースで一気読みしました。
まだ連載中ですが、やっぱり田村由美さんの作品はすごい!

元々は、友達から借りて読み始めた『BASARA』にはまって、結局自分で全部揃えたんだけど、久々に新しい長編に手を出してみたらこれまたすごかった。
どちらの作品にも言えるけど、この人は、人物造形と世界観と物語の構成力が素晴らしいと思います。だって、複雑なストーリー展開、特殊な世界観、地理感覚と歴史観と言葉感覚、かなりの下調べも必要でしょう。




あれだけの登場人物にそれぞれきちんとしたキャラクターがあって、さらにBASARAでは「外伝」という形で様々な登場人物の様々なエピソードを披露。それによってさらにキャラクターが浮き彫りになり、外伝を読んだ後に本編を読むとこれまた印象が変わってくる。
どんな人にも、過去があり、想いがあり、信じたもの、人があり、その人なりの正義がある。変わる人もいれば、変わらない人もいる。出会いが作る未来もある。
本編自体も、読み進めてからまた1から読み直すと、違った視点が見えてきたり、前とは違う感情を感じたりもする。
まさに、何度も深く味わえる作品。
そこにあるのは、一貫して人間そのもの。命、愛、正義、戦い、文明、友情、家族、悪意、策略、癒し、許し、変化、過去、未来、現在・・・・・。どんな時代でもどんな場所でも、どんな過酷な状況でも、人間がいれば当たり前に存在する様々な想いや感情、善もあり、悪もあり、悪の中にも理由がある。

『7SEEDS』では再び、そんな人間が描かれている。
バラバラだったパーツが徐々につながっていく卓越した物語構成で、読み進めるにつれ「そうだったのか!」と思うことしきり。
プロジェクトを遂行した人々にも想いがあり、信じたものがあり、賭けた人がいて、守りたい人がいた。
未来に送り込まれた人々にも、それぞれ失くしたものがあり、見つけたものがあり、未来へ進もうとしている。
春夏秋冬、5チームが出そろったが、一番の気がかりは、夏のAチーム・・・最も訓練を受けた、そして最も心に痛手を受けた彼らが、貴士の最期の想い「間違えずに生きろ」を感じることができるのか・・・。要が今度どのように立ち回るのか。まだまだ彼らを見続けていきたい。

でも、これだけの構成をしているのだから、きっともう田村由美さんの中には最後まで物語は存在するのだろう。
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by yopiko0412 | 2008-03-18 23:59 | 読書  

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