大人計画『ウーマンリブ先生』

2006/11/18-19:00開演 サンシャイン劇場

大人計画の公演は『キレイ』再演以来かな、というか、これで2作目。でも『キレイ』はミュージカルだったし、これはクドカン脚本だから毛色が違うのかしら?それすらもよくわかりませんが。ていうかWOWOWで録画してある舞台を見なければ・・・せっかく撮ってあるのに・・・。



冒頭の、「修学旅行の下見に来たら旅館で女がいっぱい死んでいた」状況の古田先生と松尾先生はあれは結局導入でしかなく、それほど意味は無いのかな?でもカーテンコールにもわざわざあの赤と青のジャージに着替えてきてた(笑)
ストーリーはあるものの、前半はがっつりネタと伏線のオンパレード。ネタも自分的に全部は把握できてない気が満々・・・もったいない。後半、ばらばらだったピースを一気に集めて「がっ」とまとめちゃう手法はクドカンらしいなーと。
途中途中にもあったオカルトっぽさというか、サイコっぽさが後半如実に顕れて。でも「殺意の怪獣」(でいいんだろうか・・・)があれだし(笑)、効果音と照明も「はい、ここはオカルトです!」と言われているかのようにわかりやすく、決して不快過ぎる事はなかったけど。恐面白いというか、舞台上にあるものは酷いことだったり恐ろしいことだったりするのに、なんか可笑しさもあり、演じる役者も重過ぎない演技だからかな。ここらへん、路線は違えども、長塚作品(私が観たのは『LAST SHOW』『桜飛沫』)のバランス感覚を思い出しました。
それにしても、覚悟はしてたけど、気持ちいいくらいにバカで下品で猥雑(褒めてます!)それが、すこーんと突き抜けててパワフル。自分的に好きか嫌いかって聞かれるとまだ「わからない」んですが、癖になる、という感覚はすごくよくわかります。
しかし、これは一人じゃ行けないし、誰かを誘うには人選をちゃんと考えないと難しいなー(笑)

役者さんは、劇団員の方たちも古田さんも生き生きと、突き抜けて。これ、変に構えてちゃ無理だろうな、とも思うし。

古田さんはいのうえ歌舞伎で見せるカッコよさはどこへやら、いや、TVとかで認識されているであろう、どっちかというとパブリックなイメージはこれで正しいんだろうけど、さらに膨らませていた感じ。実に楽しげで、出演者のネタに負けて笑っちゃってたように見えたけど~。後半サイコになったとこでの語りが、古田さんらしい語り口調だったなあ。
対する松尾さんも、情けなくって、煩悩満載で、ずるくて、どうしようもないおじさんぶりがすごい。登場時の妙なかっこつけもナイス。途中固まってる表情が遠くからだと見えなかったのが残念~。眉毛、ハの字に垂れ下がってた(笑)
冒頭、踊ってる古田&松尾コンビがどうにもおかしくて仕方なかった。何あの踊り(爆)乗ってる歌詞もおかしい、「ウーマンは、マンよりも、ウーの分だけ○○だ」妙に耳に残るフレーズですが、意味があるのかないのか不明デス。

荒川良々さんは、なんでか妙に足が長い。かといってかっこいいスタイルかどうかはちょっと微妙?なんだかアンバランスに感じたんだけど、あれは衣装で狙ったのかなあ?刑事なのに演技指導はするは、旅館は乗っ取ろうとするは、はちゃめちゃ。
皆川猿時さんは、メタルマクベスでも同じテイストだった。ていうかあれが持ち味であり、劇中のスパイスなんだろうなあ。でも、今回は露出という点では星野源さんが一番(爆)ほぼ全編に渡って、裸、裸、裸。色んなもので補ってたけどね、桶とかギターとか椅子とかあとなんだったっけ?で、最後の私服でどーんとオチ。露出が好きなわけじゃないんだけど、あの私服オチは結構好きだったかも。
クドカンは今回はちょっとだけ。スーツ姿で普通の人かと思ってたら・・・やってくれた、血みどろ。痛そうだった・・・でもなんかおかしいのが不思議。

女優陣も、ものすごい突き抜けっぷり!これ、男性陣より吹っ切ってるよなーなんて妙な感嘆。池津さんの酒乱っぷりはなんですかあれは?!猫背椿さんは舞台でも映像でも声がきれいに良く通って、そしてああいうねちっこい芝居がほんとにうまい。たまにはねちっこくない役でも観てみたいかなー。小田島役の伊勢志摩さんも、なんか有無を言わせぬ圧倒感がすごいんですけど。そしてあの朗読がツボでした(笑)
「ウーマンリブ」を掲げてるけど、その芝居で女性の描き方がああなっていて、劇中でも「ウーマンリブ」について語ったりもしてるけど、これって一種の揶揄ですよね?だんだん、ウーマンリブを上げてるのか下げてるのか、分からなくなってきましたが。いや、上げても下げてもいないのかなあ??
このシリーズ自体初見なのでよく分かりません。

見せ方関連では、襖の使い方が秀逸。襖を幕代わりにもしちゃってるし、スクリーン代わりにもしちゃってるし、音も立てずに襖閉めれば場面展開、てすごい美しい。スクリーン使いもなるほどーと。結構舞台でスクリーン(っぽいもの)使うのって多いけど、皆さん手法は色々。ケラみたいに思いっきりスクリーン下ろす人もいれば、新感線みたいに毎回色んな手法をグレードアップしてくるところもあり、一口に映像使うといっても多種多様なんだなーと思います。

ところで、同行者とも話していてよく分からなかったんだけど、結局ミズホちゃんはなんで殺されちゃったのかしら??
[PR]

by yopiko0412 | 2006-11-26 17:45 | 演劇  

<< Domani12月号 『僕たちの好きだった革命』20... >>