『MYTH』

2006/5/21-14:00開演 青山円形劇場

5月はやり過ぎた、いや、観過ぎました、計7回。私にしては多いのです。全部リピートじゃなくて初見ですし、ほとんど週末にまとめてたので、この4人芝居も既に記憶が薄らいで・・・。
いや、すごく濃密ないい舞台だったのです。が他が妙にアクの強いのが多かったため&時間経ち過ぎたため。あと、いい舞台だったのに、肝心なところが見えなかったという(涙)




青山円形劇場は2回目かな。スズカツさん演出は円形を利用して、遊び心もあり、スタイリッシュです。照明も好き。
しかし、致命傷は、席。私の席は役者さんが出入りする側、ちょうどロッキングチェアと箱を横から見る場所でした。ということはですね、私の席から反対側の席に向かっての直径を使った父息子の対峙、とか、ロッキングチェアに座ってる人の表情、とか、ことごとく見えないんです・・・。そして何よりも、最後の父息子の救いの図が真横・・・どっちの表情も見えない!
もーなんだかせっかくの感動シーンが雰囲気だけってのは悲しかった。
円形なので、ある程度は致し方ないんですけどね、きっと反対側のお席の方も見えなかったんではなかろうかと。ん?反対側に緒方拳さんいましたけど?

お話はなんだか狐につままれたような感じにも思える。テーマは父と息子の再生かな。ま、父は死んでますが、死に切れなかった父を救ったのは紛れも無く息子。途中から、友人も実は亡霊か妄想か、と思ったらやはり。でもあれも、実際ああいう友達がいて、でも最近会ってないけど息子が彼と一緒にいるつもりになっていたのか、そもそもあの友達自体彼の創造物なのか。後者、でしょうか。そうすると、彼らの衣装が真っ白と真っ黒だったのは完全なる対比。父のことなんてどうでもいい、と言って自分を守る息子と、自分と母を捨てた父への憎しみを体現する友達、どちらも息子の、自分を守る為の鎧だったのかな。で、あの友達を失った息子は自分が作り出した友達がいなくても大丈夫になったのですよ、ね。

幻の親子関係と、もう一組、現実の親子関係の一端を見せる弁護士。彼に関して父の亡霊が言ったことはこれまた嘘だったのか、父の妄想だったのか、それとも弁護士もまた妄想を抱いているのか。途中途中に登場する弁護士の言葉に、なんか色々ステキな台詞があったなあ。だいぶ忘れ・・・「父親と息子なんてそんなもんですよ」とかなんとか、悩んだ末に辿りついた、客観的かつ達観した愛情。ラスト、再生後の息子と弁護士の会話から、弁護士の息子の様子が垣間見え、弁護士親子の辿りついた親子関係もきれいに表現。

あと、お金に関してもなんだか色々父の亡霊と弁護士が持論を述べていて、どっちもなるほどと思える。父はお金は使うもの、と諭し、弁護士は「借金をすることで働くこと、生きていることに意味ができる」というようなことを言う。

役者は、4人だけ。この面子とスズカツさん演出ってのがキーで観に行った訳で(笑)
息子は佐藤アツヒロ。舞台を観始めたら、この世界にいてびっくりだったこの人、でもアオドクロしか観てない。アオドクロではぶっ飛びキャラだったけど、今回は等身大キャラ。間近で観ると白がお似合いで普通に美形だった♪
ほぼ出ずっぱり、色んな感情を隠していたところから、一気に吐露する振り幅が大変だろうなあ。篠井さんと陰山さんの重さの前ではちょっと足りない部分も目立ってしまったけど。間とかがね、ちょっとね。最後の、父に寄りかかるような、父も、息子に寄り添うような、あの時のお二人の雰囲気はステキだった、表情さえ見えれば・・・(そればっか)。

友達は中山祐一朗。冒頭の場面で、うろうろと邸内を歩き回っている時、客席いじりが気になってそっちばかり見てしまいました。空いてる席の座布団持ってっちゃって、別の場所で階段に座布団敷いて舞台見てたり(笑)
今回は普通っぽいのか?けど妙に喋ってるけど弁護士がいるところには登場しないな、と思ったらやっぱりね、という普通じゃないキャラでした。穴に落ちてったけど、ここの舞台機構ってどうなってるのか気になる。

父の亡霊は篠井英介。女形の方だというイメージだったけど、男性役もとってもスマートな紳士で、でもなんか腹に一物を抱えた感じも出したり、ステキだった。声もいいし、よく通る!にこやかな笑顔の裏に、色んな感情を潜ませて、息子の作り出した友達を追い込むあたりとか、恐かった。ちょっとお茶目なところとかも、すっごくはまってたし、もっと観たいなあ、この方。

そしてもう一人は、弁護士の陰山秦。やっぱこの方も声がいいし、渋い!ハゲレットでもいい声だったなー。弁護士はほんのちょっとの出演だったけど、いい台詞もあり、印象的でした。
今回はアダルト組のお二人に軍配、かな(笑)
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by yopiko0412 | 2006-06-03 00:33 | 演劇  

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