雪で欠航-成田空港で一泊、その実態

現実逃避に出かけたはずが、帰って来ました。概要としては、土曜日21日、午後3時台に成田空港を出発するはずのノースウェスト便が欠航し、その夜は成田空港搭乗口にて一泊、日曜日にも出発できないことが分かり、旅行自体がキャンセルになって帰ってきたということ。
ニュースとしては、
1万人がロビーで夜明かし 成田空港、雪で大混乱
成田も雪で混乱、誘導路には飛行機が数珠つなぎ
除雪間に合わず大幅に遅れ 成田空港
などなど。
でも、現実はこんなものじゃなかった。雪に脆い空港、航空会社の対応の悪さ、乗客と航空会社との争い、情報の無さに唖然とする2日間。テレビではほんの1分程のニュースにしかならず、その実態はまったく伝わらない。報道ってこんなものか、と思う。
自分の気持ちにやっと整理が付いたので、この出来事を記事にして残しておこうと思います。一応、時系列、覚えている限りなので、時間は大体。ところどころ私の感想が入ってます。(感想部分はイタリック表示にしてます。見にくいかも?)




2006年1月21日(土)雪
12:00
成田空港第一ターミナルに到着、出発ロビーにてチェックイン手続き開始。

13:00
手際の悪さに苛立ちながら、やっとチェックイン終了。
この時点でBoading PassのDeparture Timeは「16:25」になっており、カウンターのノースウェスト係員より「出発時間が遅れている。ゲートもまだ決まっていないので、空港の電光掲示板をチェックして、出発の1時間前までにそのゲートへ行くように。」との説明。
でも、電光掲示板でNW2便の表示は「On Time」になっていた・・・。

13:50
昼食を取り終わったが、掲示板は相変わらず「定刻」表示。でも「ゲートNo.28C」が表示された。カウンターでは遅れていると言われたが、表示が定刻なのだから、搭乗時刻の1時間前には搭乗口へ、という指示どおり、出国手続きをし、ゲートへ。

14:00~
ゲートへ向かうが、途中の表示で28CゲートはKE便(大韓航空便)の釜山行きの便名が表示されている。通路の空港係員に尋ねたが、NW2便は28Cだとの返事。
28Cゲートでは、大韓航空に乗るであろう乗客が待っている状態。どうやら定刻は14:00だったようだが、NEW TIMEの表示は「INDIFINETE(未定)」
28BにはNWのシアトル行き、28Dには同じくNWのポートランド行き、28Aには大韓航空のソウル行きが定刻を過ぎているが出発していない様子だった。

16:00
NW2便の出発時間が17:30に修正される。

17:00
NW2便の出発時間が19:50に修正される。

18:00
これより前に大韓航空の釜山行きが欠航。大韓航空の放送では、「明日の朝、羽田発金甫空港経由、釜山行きでよければそれに乗せるが、それ以外の客には何も保証しない」とのこと。聞いてるこっちも呆れる内容に、当然当該の乗客は怒り心頭。この後数時間大韓航空と乗客の大もめが続く。しかしNWのこの後の対応を考えるに、まだこっちの方がましだったとしか思えない。少なくともなんらかの方法で目的地へ連れて行く方針は見せていたのだから。

19:00頃
NWより、出発が遅れている乗客へ、「お詫び」としてクーポンが配られる。
内容は、$5分のAT&Tの電話カード、マイレージのマイルポイント、NW便航空券の割引券、空港内でのレストランでの支払い$10分などなど。

20:00頃
さすがにお腹が空いたので、あちこち徘徊するが、もちろん数少ないレストランは長蛇の列、既にメニューもほとんど売り切れ状態、ちょっとしたスタンドでも、軽食メニューやスナック菓子なども売り切れ。仕方が無いので、お土産物売り場にあった文明堂のどら焼8個入り(もちろん箱入りのお土産用)を買って食べることに。しかし、レストランではないため、先ほどNWからもらったクーポンは使えなかった。

21:00
NW2便の欠航が発表される。しかし乗客への案内の体制を整えるため、ゲート付近で待機するようにとの指示。
てっきり、「今日これからどうしたらいいか、それと、明日の何時に出発」の案内がされるものと思っていたが・・・。

21:30
旅行代理店の緊急連絡先に電話。明日出発できるなら、それでもいいから旅行は継続したいと告げ、ホテルのリザーブを依頼。
飛行機については、「空港の航空会社の指示に従ってください」とのこと。欠航後のことは調べてまた連絡するといわれた。
この頃、既に飛び立ったと思っていたポートランド、シアトル便も欠航が発表。彼らは機上で数時間待機させられていたのか・・・。

21:45
携帯電話で、成田空港から東京駅までの終電時刻を調べる。22:40が最終のよう。
この頃、向かいの席に座っていたドイツ人夫婦と会話。彼らはNWでサイパンへ旅立つのだが、その便はまだ「未定」になっているとのこと。しかし軒並み欠航になっているので、多分無理だろうと説明。

22:30
やっと乗客への対応。出国手続きを取り消し、到着ロビーへ案内し、荷物も受け取るように、と。そして紙1枚を渡され、「明日の朝9時にそこに書いてある番号(予約センター)に連絡し、予約の再作成をするように。」
出国手続き取り消しをせず、ゲート内に留まることも可能だという。空港は暖房、電気とも維持するとのこと。ホテルは用意できない、他の航空会社も欠航しているため、満室。
まだこの時点では「明日になれば天気も回復するし、雪も除雪できるだろうから、飛ぶ」と思っていたので、ゲート内で待機することにした。

23:30
28Cのカウンターで問い合わせ。
ここで初めてわかったことが多数。
「欠航」はその便自体が存在しないことになり、その機体は同じ目的地に使われるわけではなく、また同じ乗客を一斉に乗せる便ができるわけではない。つまり、他の便に空きがあったら、そこに再予約をするということ。かといって臨時便も出ない。
ちなみにロサンゼルス行きの便はNWでは1日1便のみ、22日の予約ももちろんいっぱいらしい。
個人手配の正規チケット以外、つまり旅行代理店のパッケージツアーで取ったチケットについては、NWのカウンターでは予約の再作成ができない。旅行代理店と、NWの予約センターの間でやり取りがあって、許可が下りれば他の便に予約が入るとのこと。この時点で、どうやらいくつかの旅行代理店はその許可が既に下りていた模様。

2006年1月22日(日)晴れ
00:00
機内食だったパンとそこらのお菓子を有り合わせで詰め合わせたパックと飲み物(コーラ、スプライト、お茶などの缶)が配られる。
でも放送など無く、ただ箱を持ってきて周囲に集まった人々に無言で渡すのみ。
この頃、最後まで「未定」だったNW香港便の欠航が発表される。怒り出す中国人。あたりは騒然とし、マネージャーを呼べ、と大騒ぎ。

00:30
日本航空とアリタリアのコードシェア便(ローマ行き)が出発するとの放送。

1:00
ユナイテッドのサンフランシスコ行きが出発するとの放送。

1:00頃
NWのマネージャー奥崎氏が説明に現われるが、事態は収束しない。奥崎氏の説明でわかったこと多数。
・NWは20便中18便が欠航した。
・NWは空港公団に23時以降の飛行の許可を取るべく交渉したが許可が下りなかった。
・臨時便、代替便は出さない。理由は不明。
・天候のためだから、NWに責任は無い、という主張。
しかし、この説明の時点でローマ行きやサンフランシスコ行きの出発が放送されていたため、納得がいかない。
また、香港便の乗客の中にビジネスクラス用のラウンジを使用していた人がいて、その人の証言により、「NWのラウンジでは午後3時半の時点で欠航が発表され、ビジネスの乗客はその時間に帰っていた。その説明の場に奥崎氏もいた、NWは欠航が決まっていたのにそれをエグゼクティブの乗客以外には黙っていた」ことがわかった。

2:00
再び、カウンターで問い合わせ。
何度聞いても、「パッケージツアーの分は何も対応できない。」といわれる。「それなら、明日9時に電話をかけても予約はできないということではないか」と尋ねると「その時点で旅行会社が予約センターとやり取りをしていればできるけれど、個人では無理。」とのこと。その説明を、初めにしてくれないと意味が無い!
この頃、大韓航空でもめていた乗客が、どこかでガラスを割った、という噂もあった。

2:30
毛布が置かれる。
そう、あくまでも「置かれていた」だけ。放送も無く、ただ「置いていった」。気付いた人々がそれを取りに行った。
とりあえず、確保した2席を使って仮眠。

6:30
全く寝た気がしないが、起きる。
再び配られたパン(凍ってる)を食べ、ゲート内のインラインカウンターを探しに28ゲート付近を出た。
出てみたら、通路通路に人々がごろごろしている。寝袋を出している人もいれば、どこかから持ってきたダンボールを敷いている人もいる。
表示を見ると、昨日19:00出発予定だったNW便が朝7:30に出発することになっている。
何故?それが出るならこちらを先に出せ!

7:30
長い列に並び、やっとカウンターで問い合わせ。
夕べから同じように繰り返される、「パッケージはダメ」の一点張り。
なぜ今朝夕べの便が出発しているのか尋ねると、「あれは遅延、NW2便は欠航、だから違う」とのこと。意味がわからない!!

7:50
旅行代理店に電話。夕べ連絡するといわれて連絡が無かったこと、そして夕べからNWに言われつづけた「パッケージは旅行代理店で再予約をしなければダメ」だと言う事を告げる。予約センターが開く9時までになんとか手を回してみる、また連絡するとのこと。

8:30
旅行代理店より連絡。9時までに何とかしようとしているが、難しいかもしれないとのこと。一応空港でも係員に問い合わせて欲しいと言われる。もちろんそのつもり。

9:00
予約センターへ電話。当然つながらない。
乗り継ぎカウンターは、大混雑でもめている。列に並ぶも、進まない。
その内、「昨日の欠航便のお客様は12時に再度カウンターへ来るように」と指示。

10:30
この間に、今日成田へ到着し、ここからさらに欧米へ乗り継ぐ乗客(主に中国・韓国人)がカウンターへ殺到。大声を出し、机を叩いたり、恐い。空港警察が数人周りに待機し、目を光らせる。
旅行会社へ連絡。12時にまたカウンターへ来るように言われたと状況説明。旅行会社でも手を回しているようだがまだ予約が取れないとのこと。予約が取れなければ、ツアーキャンセルという形になり、全額旅行代金は返却すると説明。それまで、このままだと「天候のため」だから免責事由で保証されないと思っていたので、少し救われた。

12:00より前
NWの職員(スーツ姿の男性、それなりの権限のあるであろう年代、風貌)が現われ、「北米方面への便は明日になる可能性が高い」と叫ぶ。そして「本日乗り継ぎのお客様で、明日の便になる方にはホテルを用意する」と。
びっくりしたのですぐその男性に「昨日の欠航便だったんですけど、それも明日なんですか?!」というと心無い様子で「申し訳ありません、今コンピューターで予約の処理をしていますので何とも言えません」の一点張り。何を聞いても同じ返事・・・。
ふざけるな!昨日の欠航便の客はもうケアしないのか?!

12:30
旅行代理店へ電話。先ほどの「明日になる」発言を報告、代理店の方で予約が取れないか、、また、他の航空会社の便に振り替えられないのか、問い合わせ。そして「明日出発では1泊3日になって、旅行として成立しない。それならば、きちんとツアーキャンセルの決断をして欲しい。」と依頼。
この頃かな、またどこかで食料(といっても同じみのお菓子とパン)が配られていた模様。相変わらず放送なし・・・。

13:00
旅行会社から連絡。ツアーキャンセル。旅行代金は返却するとのこと。
空港での手続きは航空会社にキャンセルの旨伝えてするようにとのこと。当たり前か。
すぐにNWの黒服の男性(先ほど「北米便は明日」と言いまわっていた)に「すいません!」と声を掛けるも、他の乗客と同じだと思われ、無視される。仕方が無いのでさらに大声で「キャンセルするから入国して荷物を返して欲しい」と要件だけを叫ぶとすぐに反応する。キャンセルなら反応するのか・・・(怒)

14:30
やっと手続きを終えて、荷物を受け取りに行くが、荷物札を見せてNW2便、だと言うと「そこら辺に置いてある」と言われる。探してみると、あった。どういう扱いなんだ?放置?北米便は、荷物チェックが厳しいのでトランクに鍵をかけないように言われていたため、鍵なしでそこに放置されていたことになる。あり得ない。
「税関を通って出るように」と言われたので、あまりにも釈然とせず、「どこも行ってないんですけどね」と言い残してきた。これくらいしか言えない・・・。

その後
旅行会社に、個人的に現地での手配をしていたショーのチケットとレストランの予約取り消しを依頼する。旅行会社からの連絡で、戻らないと思っていたショーのチケット代も払い戻されるとのこと。上手く説明してくれたのか、やむを得ない理由だったからか不明だが、良かった。
海外旅行保険にも加入していたが、友人がその会社の航空課に勤めているのですぐ連絡したところ、解約の手続きをしてくれることに。ありがとう、助かります。

日が開けて、22日も空港に宿泊した乗客がいるというニュースを見た。
新聞紙面では、JALの職員がマクドナルドと思われる食事を配布する姿が見られた。
そして今日は日航:雪で欠航、乗客800人に1人5万円補償なんてニュースも。

色々と思うところはあるし、この感情の矛先をどこに向けていいのかもわからない2日間だったけれど、どうしても言いたいことがいくつかある。
・成田空港の脆弱性。もっと豪雪地方では、あれくらいの雪ではびくともしないだろうに、成田では滅多にないことだからといって、対策を怠る空港側に責任があるんではないか。
・情報の無さ。掲示板の情報があれほど不正確なのは、意味がない。NW側では判明していることが、パブリックに公表されていないなんておかしい。
・航空会社の対応に誠意が感じられない。これはもう酷過ぎる。他の航空会社の対応を漏れ伝え聞いていると、余計に酷さを感じた。もう今後はNWは使いたくない。

決して誹謗中傷しているつもりは無く、あった事実に、私の感想を付け加え、自分自身への今後のためにも、そしてこういうことがあったという事実を少しでも知って欲しくて、記事にしました。
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by yopiko0412 | 2006-01-24 11:56 | 雑記  

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