『偶然の音楽』

2005/11/16-19:00開演 世田谷パブリックシアター

初めての世田谷パブリックシアターでしたが、きれいな劇場ですね。大きな荷物はクロークで預かってくれて、その他に返金タイプのコインロッカーもあり、行き届いてます。三軒茶屋という立地のせいもあって敬遠してたんですが、今後どうしても観たい舞台もここでやるのでまた行くでしょう(笑)



しかし平日に19時開演はきつかったです・・・。それと、どうも導線が細い気がするんですけどね~。3階席から降りるのに四苦八苦した上、ロビー自体がビルの3階にあるので、そこからさらに一人幅のエスカレーターで降りることになるので、長蛇の列・・・あの構造は今更どうしようもないですが。
劇場内もどこからでもきちんと舞台が見える造りで、舞台の形状もかなり自在にできるようです。ただ、私は3階席だったんですが、2階、3階席には目の前に明らかに視界を遮る鉄柵があって、終始前のめりになっていないと舞台全体が見えないのは困りました。お芝居の内容も重たく、前傾姿勢で見ていたため余計に疲労感いっぱいになりました。今後この劇場のチケットは1階席にしよう。

内容は、小説が原作の戯曲で、主人公ジム・ナッシュの人生探求を追う、というところ。今までの人生の全てを捨て、当ての無い旅を続けるジムは「様々な偶然」に弄ばれていく。そして道連れとなったジャック・ポッツィーと共に大富豪の庭にただ20キロの石を積んで壁を造るだけの作業を強いられる。全てに流され、全てを受け入れるジムと、そんな状況に耐えることのできないジャック、共同生活をしながら友情を育んだ二人だが、それぞれにその「抑制された生活」への考え方は違っていた。

うーん、うまく言葉にできません。非常に内に内に入り込んでいくストーリーで重い、その上自分が軽く抜け殻状態で観たのもあり、咀嚼できなかったのかもしれない。
それでも、演出もろもろの魅せ方に脱帽。舞台の形状も、あれは特殊ですよね?細長い、客席にせり出した舞台、特にセットらしいセットは無く、細かい小道具や出演者の動きでその場を表現する演出。照明もかなりスタイリッシュかつ効果的で、3階からの視界だったので余計に照明が気にいりました(笑)
冒頭とエンディングの、倒れこむジャックの姿に、やっとつながりがわかりました。でもあれがジャック本人かどうかは人によって捉え方が違うんだろうな。私にとっては、あれはジムが事故を起こした時の幻影であり、この物語はジムの思い出であり、ジムにとって死の間際に思い出された彼の人生だった、ということ。ジムにとっては死さえも「偶然の産物」なんだろう。それを静かに受け入れる気持ちになった、その過程がこの物語なのかな。そう考えるとジャックの存在ってジムにとっては偶然が産んだ希望だったのか、守りたいものだったのか。

観終わった後、心の中に何かがくすぶってしまって、コンディションの良くないときに観るべきではなかったな、と思いました(苦笑)でもチケット取るときその頃の自分のコンディションなんか予測できないー!(爆)

なんにしろ、あの演出手法だけでもかなりの収穫。白井さんの舞台はまた観てみたいです。しかし今までの履歴から考えてもどうやら一癖ある題材がお好きなようなので、こちらも気合を入れて観ないといけないんでしょうけれど。
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by yopiko0412 | 2005-11-24 17:16 | 演劇  

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