龍馬伝第四十一回「さらば高杉晋作」

龍馬伝第四十一話『さらば高杉晋作』

タイトルがメインだけど、それだけじゃない、相変わらず盛りだくさんな45分。でもやっぱりメインは高杉。





清風亭の会談からどんどん龍馬たちの状況は変わってる。
冒頭、わくわくするような「海援隊」の旗揚げ。ビジネスをしながら、政治活動も行う、と宣言する龍馬。
そして、海援隊では「勝手に腹を斬ってはならない」という規約を設ける。土佐勤王党の過ちを、長次郎を失った痛みを、忘れていない、そして新たな仲間の命を守ろうとする、龍馬。失った人の志を受け継いでいるからこそ。
ここに弥太郎が加わっても、龍馬たちのペースに巻き込まれてしまう(笑)この辺りのテンポの良さはさすが。弥太郎パートは基本的にテンポが大事!それはBGMにも表れていて、龍馬たちのために大州藩の藩士たちを接待している場面は、下座のお囃子に乗っての弥太郎の営業トークはさながらラップのよう。「注いで注いで注いで」が効果的(笑)そして、土下座と同時にお囃子終了!

長崎奉行所での象二郎も、腹を決めた、そして「太い」腹で朝比奈と対峙する。象二郎と土佐藩という大きな後ろ盾がいかに重要か。
それにしてもカステラ面白い(笑)

お龍を送っていった下関で、病床の高杉と、木戸と会う龍馬。
大政奉還を目指して海援隊を結成したと報告する龍馬。木戸に、長州も協力してほしい、と願うが、木戸はやはり武力での討幕を目指す、と折れない。その話を聞いていた高杉も、龍馬の言葉に希望を見出し、木戸の言葉に意気消沈する・・・高杉の想いが、自分の命の期限を感じているからこそ、ひしひしと迫ってくる。
そして、「遺言」と口にする高杉。高杉の青白い顔が、陽の光でさらに白く浮かび上がり、その表情から発せられる言葉の切実さが、木戸と龍馬に伝わる。龍馬が起こしてきた奇跡を、信じてみないか、と。奇跡は1回なら奇跡、偶然だが、それが続けば奇跡ではない、ということ。
その必至の高杉の言葉を聞き、肩を震わせながら立ち去る木戸。龍馬はその木戸を問いただす。
桜ではなく、新しい世の中が見たいのだ、という龍馬。
そんなことはわかっていると声を荒げる木戸。
奇兵隊とのやりとり。
それらを聞きながら涙を流す高杉。
それぞれの想いと志が交錯する、苦しい場面。

龍馬と高杉が未来を語るのは、海辺。共に、同じ日本の未来を願う者同士、同じ、海外への夢を抱く二人。志を託せる人がいた、高杉。その高杉も知らない、龍馬も、その志を半ば達成しながら、後に志を残して斃れることを。でも、龍馬の志も、受け継がれていく。
奇兵隊の在り方に、日本の未来の姿を確信したと言う龍馬。そして、最後に龍馬にその奇兵隊の旗を託した高杉の想い。
身分の違いがなく、戦に勝利した人間ではなく、本当に日本人の幸せを考える人間が国を治めるべきだ、と。それは、かつて勝先生が「海軍操練所」のいいところに挙げたことと同じ。だから、「大政奉還」でなければいけない。武力で倒幕して作る世の中は、「勝った」人間たちが治める世の中にしかならないから。

自分の出番は終わり。あとはあの世で酒を飲み、三味線を弾いて楽しく暮らす、自分がそういう男だ、という高杉。敢えて、涙は見せない。最後までおもしろき人生を生きたい、そんな自分でいたい、高杉。
桜が咲き、奇兵隊の隊員たちと花見に興じる高杉の描写。桜が舞い散る様子は、かつての武市さんの背中と重なる。酒を飲み、三味線を弾いて歌いながら過ごす高杉は、最期まで、おもしろき人生。
そして、龍馬と語った同じ浜辺で一人、涙を流す。海は、龍馬や高杉たちにとって希望であり未来だったのだろう。異国へ繋がる海、新しい世の中に漕ぎだす海、いろは丸の出航と重なる。

度々語られる、死生観。
神様がお前の仕事は終わったといっているのか。という龍馬に、死は終わりではない、志を受け継ぐ人にとっては始まりである、と告げるお龍。おうのに、高杉も龍馬も、いつ命を取られても構わないと言う目をしている、と言われたお龍も、覚悟が必要。

久々に登場の中岡。
海援隊の結成と大政奉還を目指す龍馬に対し、海援隊には加わらず、陸援隊を結成し、武力での討幕を目指すことを宣言する、中岡。
中岡と龍馬。同じ目的のために手段は二つ。片方が失敗しても、片方が成功すれば成し遂げられる、どちらに転んでも、目的は達成される。そのために、敢えて道を分かつ。それを、酒を酌み交わしながら、言外に互いに覚悟した。

それにしても、映像美は本当にクオリティが下がらない。
龍馬と高杉の二人の海辺のシーン、引きと寄りの映像がどちらも美しい。漁の網を通して、海を見つめる二人の男の背中がこんなにかっこいいなんて。
そして、ラスト、一人で海に佇む高杉のシーンは、紅いフィルター。いろは丸を漕ぎだす海援隊のシーンは蒼いフィルター。ため息が出る。

ちなみに、土佐商会にはちゃんと、龍馬伝ブログで紹介されていた「不羈独立」の張り紙がされていた。
「不羈独立」についてのNHKスタッフブログ

龍馬伝のスタッフブログ、四部の弥太郎ばりにクランクアップへのカウントダウンをしてる・・・ついでにネタばれもかなりのもんなんだけど、毎日チェック。多少ネタばれされたって、その上をいくものを見せてくれるとわかっているので問題なし!

龍馬伝サイトについて少し。
福山氏のインタビューページがアップされていて、内容も濃い。そのデザインが・・・黒と白。死の黒と、希望の白か。
それと、これから先のタイトルが、最終話を残して出そろった。最終話のタイトルが、変更前の第1話のタイトル「龍の魂」だったとしてもいい。ていうか、第1話よりも、1年間積み重ねてきた今ならその仰々しさもしっくりくる気がする。
残り7話、心して見届けないと。
[PR]

by yopiko0412 | 2010-10-11 00:52 | 龍馬伝  

<< 劇団☆新感線『鋼鉄番長』 『南極料理人』 >>