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龍馬伝第三十八話「霧島の誓い」

龍馬伝第三十八話『霧島の誓い』

第二部の最後、龍馬が、本当に「みんなが知ってる龍馬」になった回。




負傷を癒す旅。
自分への焦りが、龍馬の表情を曇らせる。
霧島登山ちょっと長いな、と思ったり、頂上でのエクスカリバーにはちょっと笑ってしまったけれど(^^ゞ
それが、龍馬の決意を固める一歩目。
そして、お龍の変化にもつながる。勇ましく龍馬を助けたり、遠ざけようとしても引かなかったり、霧島にもついてきたりするお龍。だけど、この頂上での龍馬の決意を聞いて、最後に龍馬が亀山社中を発つ時には、夫の志をうしろで見守り、送り出す。その表情も、今までとは違う、お富さんやお徳さんと同じように、武士の妻になったお龍。

霧島エクスカリバーからあとの展開が怒涛すぎてちょっとすごかった。
いきなりお元に求婚したりして、内蔵太に死亡フラグが・・・と思ったら今回でさようならとはびっくり。だけど、彼のキャラクターはその死に際にも決して変わらなかった。
幕府は強引に長州攻めを開始。長州がバタバタと戦に駆けまわる中、薩摩では西郷も小松もまだ腹に一物あるよう。動くときは江戸城を攻める時、と決め込んで、それがいやなら坂本龍馬はいらない、と言い放つ西郷、喰えない。
そう、結局龍馬は単なる脱藩浪士であって、何の後ろ盾も力もない、その想いを同じにしているときは信頼関係にあるかのように見えるけれど、想いがすれ違ってしまった時、その関係性は一気に意味がなくなる。

これを受けて、久しぶりに刀を振って自らと対話する龍馬。
ちょうど内蔵太の死のシーンから、部屋で佇む龍馬、刀を振る龍馬、社中の仲間に語りかける龍馬、の流れで、龍馬の表情が一気に変わる。
面白いのは、画面の見せ方なのか、衣装の関係なのか、小松邸で西郷に「舞台を降りろ」と言われて途方に暮れる龍馬は心なしか小さく見えるが、社中の仲間に語る龍馬はどっしり大きく見える。表情と言葉と相まっての相乗効果は何倍にも。

土佐では先週の弥太郎の言葉を受けて、象二郎がついに動き出した。
二人の対面シーンでもふんだんに陰影を使っていたけれど、ちょうど弥太郎がずっと陰の部分にいて、縁側に出たときに勢い余ってちょっと光の中に飛び出た後にじって下がって影の中に戻っていったのは演出なのかたまたまなのか。
そしてかなり久々にほんのワンシーンだけ出てきたジョン万次郎さんの使い方が流石。

霧島で勝手に「自分が日本を動かす」と誓ったけれど、いきなり「舞台を降りろ」と言われてしまい、仲間をなくし、薩長が結べば長州攻めはなくなると思っていたのにそれが崩れ、時代が動いていることをまざまざと実感した龍馬。だからこそ、「もう喧嘩をしないではいられない」ということを悟った。
ブーツを履いて、あの有名な写真を撮って、戦場に向かう龍馬は、いわゆるみんなが知ってる龍馬、をわかりやすく提示していたのかな。

次回から、ついに第4部。この調子だとものすごい勢いで進んでいくようで・・・終わりがわかってるだけに、どういう展開になるのか、気になります。
で、中岡君はどこですか?

by yopiko0412 | 2010-09-19 23:54 | 龍馬伝  

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