龍馬伝第三十四話「侍、長次郎」

龍馬伝第三十四話『侍、長次郎』

長次郎さんの話がメインながらも、そこに龍馬の覚悟、薩長の覚悟、を織り込んだ今回。



なにはともあれ、長次郎。
前回からの流れで、自然と英国留学に興味を持った長次郎。そして、大きな仕事をやり遂げた満足感。それは、志をもって土佐を飛び出し、武士になった男が、もっと大きなことがしたい、と思うに当たり前の環境だった。
桜島丸の引き渡しの場で、長次郎がこの薩長の取引に、亀山社中の利益を持ちこんだことで、先に戻った長次郎が亀山社中の面々から責められる。みな、志は一緒。そこに「お金がかかる」という現実的な観念をもっているのは、長次郎。もちろん、長次郎だって志は高い、でも、彼の特性である「会計への強み」が、他の面々には無い。そして言い合いの末に「偽侍だから」という言葉が出てしまう。
この「偽侍」「饅頭屋」「侍であること」はこれまでもたびたび差し込まれてきた長次郎のコンプレックスであり、それを乗り越える長次郎の志の強さを表してきた。そしてその伏線がここに集約されているとは・・・!
そして、雨の中静かに手紙を書く長次郎。その雨が、長次郎の行く手を阻む雨。
密航に失敗した長次郎が、小曽根さんの館で佇む中表れた小曽根さんの言葉。長崎奉行所が、亀山社中を疑っている、という言葉を聞く内に、みるみる表情が変わる。この時の、口を開き、顔を悲痛に歪めた、声にならない叫びを表した表情に、涙腺決壊!そしてやっと、自分がしでかしたことが及ぼした影響に「とんでもないことをしてしまった!」と泣き崩れ、転げまわる・・・身体では表現しきれない、後悔と罪の意識に、彼が決して亀山社中を裏切るつもりではなかったこと、志を失っていないこと、が全身全霊で表現されていた。
そして、龍馬が戻った社中には、もう命を絶った長次郎。社中の面々も、涙にくれる。誰も、本気で長次郎を「偽侍」だなどと思っていない。誰もが、長次郎を仲間だと信じていた。それは、奉行所がやってきたときのチームワークでも、よくわかる。
龍馬への手紙の中で、長次郎の最期が描かれる。
「切腹は、侍だけに許されたこと。だから、これで本当の侍になれる。」
長次郎に常につきまとったコンプレックスは、切腹して死ぬことで、やっと成就された、という哀しさ。

長次郎と同じく、「異国を旅したい」という夢を持った人が、他にもいた。龍馬と、高杉。しかし彼らはその夢の前に、「日本を守る」ことに徹した。
この二人の対話も、緊迫感のあるなかで、お互いにお互いを認め合う、男の友情。
そして、薩長の取引が成立することで多くの敵を作ったことを警告し、この国を変えるならば、死んではならん、と護身用のピストルを渡す高杉。そのピストルを持った龍馬の「なかなか、重たい」という言葉は、実際に薩長を引き合わせたことで本格的に多くの敵を作ったこと、国を変えるという大仕事、そのものの「重さ」をさらに実感した言葉。
そして龍馬は長次郎の死に直面し、お元に語る。「みんなが笑って暮らせる国を作るのはたやすいとは思っていなかったが・・・」は、高杉のピストルから感じた覚悟と同じく、長次郎の死からも覚悟を感じたということ。

覚悟、といえば、桂小五郎の覚悟も。
軍艦とミニエー銃を受け取った際に龍馬に薩摩の西郷と会うよう促された時は龍馬と眼を合わせず、生返事。そこには迷いがあった。
そして軍艦の取引条項の内容に納得がいかなく、声を荒げて駆けてくる桂さんは、今までの慌てず騒がずの桂さんとは違って、「板挟み」になりながらもこの話を藩でも認めさせなければならない、というぎりぎりの感情が見える。
そして納得のできる回答を得ることができたあとの「覚悟を決めた桂さん」はまっすぐに龍馬の眼を見て西郷との会談に向かう。

長次郎と酒を酌み交わす龍馬。酒を注いだ徳利から長次郎の写真に零れた雫は、夢半ばに死を選ばざるを得なかった長次郎の、涙。

その他細々。
土佐の弥太郎パートは、象二郎にいじめられる弥太郎、はあれ確信犯的なんですけど(笑)象二郎も時勢が見えてるのか見えてないのかわからん人ですねー。

筧さん@三吉慎蔵さん登場!槍捌きかっこいい!寺田屋で大活躍、ですね~!

そしてすっかり登場しなくなってしまった中岡君はいずこへ?????
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by yopiko0412 | 2010-08-22 23:14 | 龍馬伝  

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