龍馬伝第七話「遥かなるヌーヨーカ」

江戸での修行を終えて土佐へと戻る龍馬。
1年ぶりの龍馬の帰りを待ちわびる坂本家の賑わいがいい雰囲気。今回は坂本家の家風が存分に描かれていて、それが龍馬の根底にあるのだという提示、だけど、龍馬も江戸での修行から成長していることも、この坂本家での彼の描写の違いで表されていた気がします。




帰郷して、その成果を報告する龍馬。坂本家では大事な話のときはちゃんと整列して、父上、母上、兄上、姉様がた、に手を着いて挨拶、の風習。だけど、ちゃんと挨拶したらその後はそんなに堅くないのも、坂本家。定吉先生からの手紙にわーっと群がる女性陣、これまでもなにかというと群がる女性陣だったけど、ほんとにこの家族は女性も生き生きしてます。
またすぐに江戸で剣術修行をしたい、という龍馬に、その願いをすぐ叶えよう、という父八平。いつでも、この父は龍馬のことを考えてくれています。

早速土佐のあちこちに顔を出す龍馬。武市道場では武市さんが「攘夷」と書いた例の半紙を奉って白い胴衣着ちゃってなんだか物々しい雰囲気の稽古場に。前の和気藹々とした雰囲気はどこへ?という表情の龍馬。そして龍馬が黒船を見た!というと「攘夷!攘夷!」と叫ぶ若者たち、「武市さん」ではなく「武市先生」と呼べ、と。武市は今や土佐の攘夷派の旗頭だ、と。すっかり様変わり。
帰り道に以蔵と茶店で話している時の以蔵の台詞が、今後の彼らを予見させる。「難しいことは武市先生が考えている、我等は先生の言うとおりにするだけだ」と・・・・・あああ、これがいけないのですよ!武市の、知ってか知らずかのマインドコントロールが定着しちゃってる状態に、疑問を覚える龍馬。だけど、これはまだちょっとした疑問だけで、緊張感はあまりない・・・。

加尾とも再会。髪の結い方で未婚か既婚かわかる世の中、そんなこともさらっと取り入れつつ、加尾が縁談を断り、弥太郎が塾を始めたことなんかも知る龍馬。
1年でかなりの浦島太郎状態にびっくりする。
そして、弥太郎の元へ。弥太郎は、先週の告白シーンはどうなった?!と思ったら、あっさり振られてた・・・。「先生はやめてくれ、おまっさんと呼んでくれ!」てきらきらした顔で・・・だけどみるみる表情が曇っていく加尾、で、ごめんなさい、と。まだ龍馬が好きだと知ってこれまた怒り心頭の弥太郎の元に、そんなことは何も知らない龍馬がのんびりやってきたので、弥太郎もキリキリ(笑)
土佐で一番物知りだという河田小龍先生に会いに行く弥太郎にくっついていく龍馬。
先生の家にはたくさんの若者が集まって、先生の話を聞きたがっている。それを取りまとめていたのが弟子の饅頭屋長次郎。ついに登場の大泉洋ちゃん!まだ、哀しい運命の見えない、朗らかな饅頭屋。小龍先生の言葉に色めきたって文句言いながら帰ってく若者たちにのんきな言葉を掛けてたり。
この辺り、土佐の、言ってみれば何も見たこともなければ、ちゃんとした知識もない者たちが、「異人」「攘夷」なんて言葉の、ある種の新鮮さと「自分たちも政に意見が言える」感じに飛びついちゃってる感じが表されています。そこにいくと龍馬は江戸で多くの人に会い、黒船を間近で体験したからこそ、見えているものがある。
武市は「幕府は開国すべきではなかった、異人など追い返せるはずだ、それが日本人だ!」と主張し、弥太郎は「開国も攘夷も関係ない、金持ちになるにはどうしたらいいのか?」なんて問いかける。どっちも、小龍先生には「失格」なわけで、世界地図を見せて、この広い世界の中の、ちっぽけな島国がどうしたらいいだろうね?ていう姿勢。
小龍先生は厠へ逃げ込み、残された武市、弥太郎、龍馬が言い合う。それぞれの立ち位置が全然違う。龍馬は、「実際に目で見て、感じたこと」を二人に伝えるけれど、二人には通じない。けれど、小龍先生はそんな龍馬に興味を持つ。
(しかし、この3人の立ち位置ってこんなにも違うのに、どういう経緯で龍馬が土佐勤皇党に連判しちゃうのか、どういう展開にするのか、が気になってきました。)

で、龍馬に興味をもってふらっと坂本家に遊びに来ちゃう小龍先生の風情が面白い。これ、リリーさんだからはまってるんだろうなー。だって一晩泊まったらなぜかそのまましばらく居ついちゃうってどういう(笑)
でも、父八平さんの死のエピソードに、この小龍先生が絡んだことで味が、深みが出た。家族ではない第三者の目を入れることで、ただの愁嘆場ではなく重要な意味を持つシーンの連続に。この構成すごいなー。
じーんときたのは、病床の八平さんと、隣の部屋で静かに絵にとりかかる小龍先生の会話。淡々としているけれど、八平さんの龍馬への優しさや期待、心配が丁寧に。そしてそれを静かに受け止める先生の、坂本家と龍馬への感想が、そうそう、だから龍馬は「あの」龍馬なんだ、と納得させられる。

黒船の話をし、模型(笑)や絵を見せて、「造れたらいいなぁ・・・」と漠然とした想いを口にした龍馬。でも、「造ってどうする?」の問いの答えが見つからない・・・。考えて、考えて、考える龍馬。そうして「答えが出ました」と家族で桂浜へ。海を見ながら、世界地図を描き、夢を語る、家族で大海原に漕ぎ出し、世界を見て回るのだと。見たこともない文明、農民でも将軍になれる国、そういうものを排除しようとするこの時代にあって、「そこへ行ってみたい」と言える力強さと好奇心と柔軟性。そこに「家族を連れて」が入ることで加わる優しさと愛情。そんなものが凝縮されたシーンでした。

今回は落ち着いた中にもおかしみもあり、でもじーんとするシーンもあり、の回。毎回テンション高いわけではなく、メリハリが利いていていいのではないでしょうか。
来週の予告も色々てんこ盛りで楽しみです!!
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by yopiko0412 | 2010-02-20 02:19 | 龍馬伝  

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