劇団☆新感線『蛮幽鬼』今更1回目の感想

2009/10/3-17:30開演 新橋演舞場

1回目の感想も、書いてたんです。
途中で止まってたのを、ちょびっとなんとかして、アップします。
でも、2回目との時差というか、温度差というか、まあその辺も御愛嬌で(笑)

↓ここから下



ライブ三昧でしたが、そろそろ芝居モードへ。もちろん劇団☆新感線の新作!久々のかずきさん脚本、いのうえ歌舞伎、上川さんに堺さんに早乙女太一くん、てメインゲスト(?)に、山内さんやら千葉さんやら山本さんやら・・・うれしい布陣です。劇団員も、古田さん以外皆さん名を連ね~。ここに古田さん入ったら大変なことに(笑)でも、上川×古田なんてのもいつか見てみたいんですけどね~。

あらすじは・・・相変わらずてんこもりの展開なのでざっくりと。
島国鳳来国から、大陸の大国可拿の国へ留学していた、4人の若者。土門は下級の衛兵出身でありながら、その才覚を認められて派遣された。彼の親友である京兼調部は左大臣の息子、土門はその妹の美古都との結婚も決まっていた。しかし、帰国を目前にし、鳳来国の今後について語り合った直後、調部は何者かに暗殺され、土門はその罪を着せられてしまう。身に覚えがないと言い張る土門を陥れたのは、土門を下級出身とさげすんでいた稀浮名と音津空磨。土門は絶海の監獄島に投獄され、二人は可拿の国の宗教、蛮教の布教の権利を得て帰国する。
鳳来国では、美古都と衛兵仲間で土門の親友である遊日蔵人が彼らの帰りを待ちわびていた。しかし帰国したのは二人、調部を土門が殺した、という事実が告げられる。
監獄島で土門は浮名と空磨への復讐と調部の無念を晴らすことを誓う。
そして10年の時が経ち、監獄島の土門は島の奥深くに囚われていた男に誘われて脱獄の道を探り当てた。男は自らを殺人を生業に、殺人を生きがいにすると語り、「サジ」と名乗り、土門の復讐を手伝うと約束する。同じく囚われていたペナン国の王女ペナンとその供の者を引き連れ、土門は監獄島を脱獄し、復讐に向かう。
土門たちが戻ったとき、鳳来国は浮名と空磨がもたらした蛮教(教義は彼らに都合のいいように変更されている)が支配する国となっていた。そして美古都は大王の妃となっていた。土門たちは「蛮神教」という新しい蛮教の宗教一団として布教活動を進めるうち、浮名、美古都たちと出会う。復讐のために王宮に近づく土門たちだったが、大王が急逝し、その遺言として美古都が大王となる。土門は、美古都が自分を信じ待つこともせず、また兄調部の理想と反し、権力と欲にまみれてしまった、と怒りを顕にし、浮名と空麿、そして王宮と鳳来国への復讐にひた走る。
次々に復讐を果たしていく土門、しかしそこにはサジの思惑、惜春の思惑、土門と美古都の誤解が絡まり・・・。

ざっくりのはずが長くなった・・・。
新感線に関しては、どうしても期待値が高いんです、ほんとに。スピード感と、軽妙さと、そしてもちろん人間ドラマに大きなうねり、派手な演出、心に残る台詞、時間を感じさせない様々な魅力。そういうのが当たり前、と思ってしまうから。でも、そんな大きな期待をもってしても、やっぱり面白いし、没頭するんです。で、見終わった後色んなことを考える。
もちろん突っ込みどころもあるし、説明不足とか、役者の力量でカバーしちゃってるとことか、あるんだけど、それもひっくるめて、やっぱり面白いし何度も観たくなる。そして、私的には、中島脚本×いのうえ演出、ていうのが一番はまる気がします。

今回は、まだ初日開けて3日目くらいだったけど、すばらしい完成度で、これ、まだまだいのうえさんは改良していくはず。(実際終演後ロビーにいたので観てらしたので。)次回までに、どれくらいブラッシュアップされてるか、楽しみ楽しみ♪

ストーリーに色んな軸があって、土門の復讐、サジの復讐、土門とサジの関係性、土門と美古都の愛憎、王宮の覇権争い、などなど。ペナンと土門、てのもあったなー。
冒頭の土門の声とか話し方が、ずいぶん若々しい役作りだな、と思ったら、10年もの歳月を飛び越えて、一気に上川さんの真骨頂爆発!だから監獄島でサジと出会った辺りの土門は本当に復讐の鬼で、そのまま復讐鬼として進むかと思ったら、意外と美古都との関係性からか、揺らぐ揺らぐ。逆にサジがそんな土門を焚きつけてる印象。ただ、土門と美古都との関係性でいえば、愛情が深ければ深いほど憎しみもまた、という関係性になるわけで、彼らがそれ程深く愛し合っていた、というのが実は脚本の中では見せてないんですよね。それは、逆にあれ程の憎しみから逆算したら、どれほどの愛情なのか、推し量れるだろう、ということなんでしょうけれど。そういう意味では、憎しみを深く描くことによって、愛情を浮き彫りにしてるのかな、と思ったり。思い出すのは、「朧~」のツナとライの関係性。あれも、憎しみだろうと恨みだろうと、強く思えば思うほどに心を支配される、ていう関係性だった気がします。
そんな深い愛情の裏返しの憎悪は、それでも愛情が頭をもたげてくると、揺らぐ。土門は浮名と唐麿への憎しみは果たせたけれど、国、王宮への憎しみがサジの企みによって美古都にすり替えられてしまって、混乱の中で、それでも復讐を遂げようとする。でも結局最後まで揺らぎまくり、さらにはサジへの疑念は実は元から持っていて・・・最後は、サジを詰問したわけだけれど、でもそれでもサジと対峙した際のあの「名前」を巡るやりとり、監獄島に捕らわれたままだった、のくだり、なんかは、土門はサジを憎んではいない、のだと思った。憎むより、もっと別の、ある意味自分の分身、合わせ鏡、対極のようでいて重なる存在、のような・・・哀しい二人だった。

美古都は、土門がどんな姿になっても眼を見ればわかる、といっていて、これが伏線になってたわけだけど、彼女は土門を見分けることができても、彼の心を見ることはできなかったのか。まあちゃんと言葉を交わす機会もなく、断片的な情報だけでお互い判断してしまっていたので、仕方ないんだけれど。やっとお互いに言葉を交わし、まだ誤解はありつつも土門の復讐の内容を知ったそのときでも、彼女が「私の愛した人はもう死んでしまった」と言った、あの真意がわかりかねた・・・。土門の復讐の意味を知ってこそなお、土門はもう土門じゃない、と思ったんだろうか。でも最後の最後、すべての誤解と謎と陰謀が明らかになったあと、サジと戦う土門に必死に取り縋ろうとした彼女は、やっぱり土門を愛してたんだろうな、と思った。

↑ここまで

少し修正したけど、こんなことを書いてる内に止まってて、そしてもう2度目の観劇をしてしまったので1回目の記憶プラス2回目、で押し寄せた感動やら色んな理解やら想像やらがあまりにも膨大だったので、もはや1回目の感想としては書けない状態に(汗)早く書けということですね、ほんとに。
まあでもせっかく書いたんで、一応アップ。どうせここは独り言専門なので~。

はあ、ゲキシネが待ち遠しい・・・。
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by yopiko0412 | 2009-10-24 02:17 | 演劇  

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